過日、某所で「お握りの早食い選手権」が行われ、死亡者が出てしまったというニュースが流れました。
昔々「早飯、早糞、芸のうち」と言う格言的?な言葉がありましたが、これはもともと消防団員の間で交わされたものだそうです。
いつ火事による緊急出勤になるかわからないから、のんびり飯を食っている暇はない、という戒め的な言葉だそうです。
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早食いによるデメリット
早食い選手権による死亡事故の原因は、大量のお米をのどに詰まらせての窒息死だそうです。
確かに口の中にこれでもか!と食物を詰め込んで、咀嚼(そしゃく)する間もなく、のど奥から食道に送り込み続ければ、気道は完全に塞がれてしまいます。
ここで一つ問題になるのが「飲み込む力」ですが、これは一般的には誰でも同じように飲み込む力はあるものです。
しかし、それもまた男女差であったりあるいは加齢とともに、その力もドンドン失われていくのも事実です。
第一ふだんの食生活で、のどを詰まらせるほど急いで食べる理由とはいったい何があるのでしょうか?
良し悪しは別にして、早食い選手権でしたら当然その必要があってのことでしょうが・・
餅をのどに詰まらせる死亡事故
話は横道の逸れますが、正月になると餅をのどの詰まらせて窒息死すると言った、痛ましい事故が急増します。
ほとんどの場合はお年寄りだそうですが、その明確な原因は2つです。
「飲み込む力が足りない」「加齢によって食道が細くなっている」
これは別に早食いなどしていなくても、餅と言う粘着質の食材が飲み込みにくく、そして飲み込めても細くなった食道に詰りやすいから起きる事故なのです。
早食いは太るって本当?
これは結論を先に言えば、ほぼ100%正解です。
じつは私もメタボ解消のために、いろいろな知識を得たのちにダイエットにチャレンジしましたが「早食いすると太る」と言う理論は、間違いのないものなのです。
早食いは咀嚼回数も少なく、ドンドン胃の中に食材を送り込むため体に良いことは何もないのですし、 本来食事はあごの筋肉や歯そのものの衰えを予防する意味でも、咀嚼回数を増やしゆっくり食べることが、健康的と言われています。
そしてゆっくりと時間をかけて食べることで、大量にものを食べなくても十分な満腹感を得られるものです。
ところが早食いは、脳内で「満腹中枢」が満たされる前に、ドンドンものを食べますから、その「満腹感」を得る頃にはかなりの食材が胃の中に送り込まれてしまう、と言うことです。
つまり物理的な食事量で胃が満たされるのではなく、「満腹中枢」の働きがカギになってくるのです。
ゆっくり咀嚼して食べれば、たとえばお握り2個で満腹感に満たされるはずが、早食いで食べてしまえばお握りを5個も6個も食べてしまうことになりかねません。
これでは摂取カロリー過多になりますから、当然太りやすくなるという話です。
早食いの危険性はほかにもあります!
早食いによるカロリーオーバー的な食事のリスクは、太ってしまうことだけではないようです。
まず挙げられることは、
【消化器系の病気のリスク】限度を超えた一気食いをすると消化不良が起きやすく、さらにその消化器系の病気に罹患しやすくなるという点です。
【体臭・口臭のリスク】また早食いをすると、空気も一緒に体内に取り込まれますから、腸内にガスが溜まりやすくなりオナラが出やすくなります。
また腐敗したガスが充満すれば、体臭はもとより口臭の原因にもつながるそうです。
じつは私自身も過去早食いの傾向がありました。
仕事柄ゆっくり食事をする時間がなかったため、いつのまにか早食いの傾向になってしまいました。
そしてお話したように、メタボリックシンドロームによる太り過ぎと診断されたのです。
早食いを治すには?
では私が実行して早食いを治した方法を、ご参考までに紹介したいと思います。
まず意識的なこととして「ゆっくり食べよう」と言う気持ちを持って食卓に座ります。
そして「咀嚼回数を意識的に増やす」「なるべく会話を多くする」「相手のペースに合わせて食べる」ことを習慣化しました。
咀嚼回数を増やしつつ、会話が多ければイヤでも食事を中断せざるを得ません。
また相手が早食いでしたらちょっと困りますが、私の場合はゆっくり食べる相手と食事をして、相手のご飯の分量の減り具合をチェックしながら食べることで、イヤでもスローペースになります。
これは習慣化するまでちょっと大変ですが、1週間程度で慣れました。
・相手がいない場合は「ながら食事」「箸休め食事」・・
食事が一人でしたらこういった方法が通用しませんので、私が一人で食べる時に用いた方法は「ながら食事」「箸休め食事」です。
つまりテレビを見ながら、新聞を読みながら、雑誌を読みながら、です。
決して行儀のよい方法ではないですが、たとえばテレビのニュースでしたら、一つのニュース報道が終わるまで箸を止めて聞き入るのです。
新聞でしたら一つの記事を読み終えるまでと、数回食事を中断させることでした。
これをやると、最初は何か食べた気がしない感じで食事を終えますが、すぐに慣れてきて3回も箸休めをすると食事の途中で不思議なことに、満腹になった気がするのですね。
コツとしては食材を口の中に入れたら箸休めすることで、テレビを見ている間はできるだけそれを咀嚼していることです。
これも慣れですが、仮に昼の弁当でしたらいつもは5~6分もあれば完食するところが、「ながら食事」「箸休め食事」ですと15分から長い時で20分の食事時間がかかります。
そうなると不思議なもので(と言うか」満腹中枢」が働くのでしょう)弁当八分目くらいで、満腹感が得られるものです。
本来食事は楽しいものであって、美味しいものをゆっくり楽しみながら食べるのが食事のあるべき姿です。
とは言えご多忙な人はなかなかそうもいかないのも現実でしょうが、「早食いはリスクがある」と言うことだけは忘れずに、日に一度は時間をかけて食事をしたいものです。
このテーマのまとめ
早食い選手権は日本だけでなく海外でも広く行われているようです。
アメリカのホットドック早食い選手権は有名ですが、こういったイベントも楽しめるうちは良いのですが、先にお話したように死亡事故など起きてしまえば、やはりそのあり方に疑問が湧いてくるものです。
個人的な意見ですが早食いもそうですが、「大食い選手権」だけは感心できません。
食糧事情に切迫した人々が少なくないことも確かですし、今日のご飯もままならない、そういった人々の生活を想えば、意味のない大食いだけは戒めたいものです。
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