野球のルールは非常に複雑であり、審判もすべて理解しているかとなると、プロならいざ知らずアマチュア審判となるとかなりそのレベルには個人差があるようです。

特に少年野球の審判となると、まったくの野球シロウトでもある「お父さん審判」からスタートすることが多いですから、複雑な野球ルールをジャッジすることは、とても難しいものです。
今日は野球のルールについてお伝えしたいと思います。

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少年野球でもルールはいっしょ

少年野球とは言え、野球規則はすべてプロ並みにジャッジすることが基本なのですね。

とは言えベースまでの距離であるとか、あるいはその地域ごとにローカルルールを設けたりしますので、野球規則すべてを当てはめるというわけではありません。

たとえば少年野球の場合、正規の野球グラウンドで試合することは少ないですから、外野に一定のラインを決めてそこを越したら本塁打とか、学校の校庭で試合をするならどこそこに打球が飛んだら二塁打など、と言ったローカルルールを適用することが多いものです。

野球のルールっていくつある?

じつは野球の規則とは正式にいくつあるのか、明確な答えは出せないのですね。

と言うのも公認野球規則と言うルールブックがあるのですが、一つのルールに対して、但し書き的なルールがaとかbとか、または注釈や注記など数多くあり、その数まで入れて行けば1000とも2000とも言われています。

さらにこの公認野球規則は、ほぼ毎年ルール改正されているため、そのルール数を正確につかむのは大変難しく、またアマチュア野球内規まで数えて行けば、その数字はさらに多くなるのです。

その膨大な数のルールを頭に中に詰め込んで、正確にジャッジする必要のある審判員とは、何と大変なことか・・

ちなみにサッカーの基本ルール数はわずかに17!!
注記など入れても二桁を超すことはなく、これだけわかりやすいスポーツだからこそ、世界中に広まったとも言われています。

野球のルールの多さはある意味、デメリットともいえるかも知れませんが、つまりはそれだけ一回の試合でいろいろなプレーが起こり得る複雑なスポーツと言えます。
だからこそ面白い、と私は思います。

審判がシロウトとすぐわかるジャッジポーズ

審判員がアウトセーフあるいは、ストライクなどをジャッジする時に、プロの審判員を除いたアマチュア審判員は、必ず決められたジャッジポーズを取らなければなりません。

これは審判講習会で厳しく指導されますので、高校野球であってもジャッジポーズが審判員によって違うと言うことは、絶対ありません。

ちなみにプロ野球の審判員はある程度自由にされていますから、仮にアウトの判定だったりストライク判定の場合、かなりオーバーアクションで、見た目的にも大変カッコの良いジャッジポーズを取っていますよね?

話は横道に逸れますが、つねづね感じていることに野球審判員のアウトのジャッジポーズには、野球をあまり知らない向きには(多少ご存知でも)誤解があるようです。

たとえがあなたは、アウトの判定をする時に右手をどのように示しますか?

よく誤解されているのが「ジャンケンのグーの状態から親指を突き立てて」アウトと宣告するポーズです。

これは昭和の遠い昔ならいざ知らず、今では審判のアウトコールとしては完全に否定されたものなのです。

アマチュア野球審判員のアウトのジャッジポーズは「右手グーだけの状態で宣告」するのです。

野球の審判を勉強したり経験すると、親指を突き立てるジャッジだけは恥ずかしい、とおのずとわかるものなのですね。

野球ルールの難しさをクイズにしました

ではここで野球ルールクイズを出したいと思います。 あなたが多少野球経験や野球そのものをご理解ただいているなら、きっと正解できると思います。

Q、ワンアウト2・3塁で、バッターがセンターへライナー性の飛球を打ちました。

この時2塁ランナーが飛び出していたので、センターは捕球後(2アウトになる)ボールをセカンドに送球し3アウトになりました。

ところが、じつはこの時3塁ランナーがアウトカウントを間違えていて、バッターが打ったとたん3アウトジャッジの、 コール前に、全力でホームを駆け抜けていたのです。

さてこのケースですが、3塁ランナーの得点は、認められるでしょうか?

 

同じようなケースで以下のようなこともありました。

同じくワンアウト2・3塁でバッターはスクイズを試みました。 ピッチャーの投球と同時に各ランナーはスタートを切っています。

ところが打球はピッチャーへの小フライになってこれをキャッチして2アウト。 しかし3塁ランナーは打球はフライと気がつかずホームに滑り込んでいました。

2塁ランナーもまた飛び出していましたが、慌てて2塁に戻ろうとしてそこで転倒。 ピッチャーはショートにボールを送って、ショートは立ち上がったランナーにタッチして3アウト。

さてこのケースでも3塁ランナーの得点は認められるでしょうか?

野球のルールは本当に難しいものです

ではその答えですが・・
A、両ケースともそれぞれ3塁ランナーの得点は、認められるのです。

ここであなたは「え?そんなはずないだろ!フライで進塁したのだからアウトのはずで、その得点が認められるはずないよ」と思いましたか?

一般的にノーアウトまたはワンアウトの時は、打者がフライを打ち上げてそれがキャッチされれば、それぞれの塁にランナーがいれば、帰塁しないといけませんよね?

たとえそれがタッチアップをするにしても、です。
ですからそのルールを破ってランナーが次の塁に行ってしまえばアウトと言うことですが、それは守備側があるプレイを行うことでアウトになるのです。

それはご存知のように飛び出してしまったランナーがいたベースに送球した場合(この場合はタッチプレイではなくフォースプレイですから、ボールを受け取った野手が触塁さえしていれば自動的にアウトです)です。

つまりランナーは「フライで飛び出しただけでアウト」と言うわけではないのですね。

ですからこのクイズのケースで行けば、守備側があるプレイを行えば、その得点は無効にできるのです。

逆説的にはそれを行わないと、得点は認められてしまうのです。

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野球のルールクイズ答え

ある行為(プレイ)とはつまり「3アウト目の置き換え」です。
この場合、3アウト目はそれぞれ2塁ランナーをアウトにしたために、その前に本塁を踏んだ3塁ランナーの生還が認められてしまうのですね。

ですからここで再度守備側がボールを3塁に送って、野手の誰でも構いませんが、ボールを受け取って3塁ベースを踏んで審判員にアピールすれば良いのです。

そうすることで、3アウト目が3塁ランナーの飛び出しによるアウトへ置き換えられますので、3塁ランナーがアウトになります。

そしてこの場合は当然本塁への生還も取り消され、得点もまた無効になると言うことです。

ただしこのアピールプレーは、内野手が全員ベンチに引き上げたのち(正確には内野手全員がファールラインを越した場合)ですと認められません。

このテーマのまとめ

野球はじつに奥が深いスポーツです。
野球を本当に楽しむためには、ある程度はルールの理解も必要になりますが、審判員ではないですから数多くのルールを熟知しなくても野球の醍醐味は十分味わえると思います。

単純に「投げて、打って、走って」と言う、全力プレイを観ているだけでも楽しいかも知れませんね。

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