「喪中」とは「喪」に服している期間のことを指しますが、故人を偲ぶ期間で
この期間中は慶事を執り行ったり参加したりすることを控えるとされています。

喪中の期間は故人との関係などでも変わりますが、一般的には一年間と考えましょう。
喪が明ける目安としては「一周忌」法要をもって「喪明け」とするのが通例です。

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喪中はがきを出す正確な時期とは

喪中はがきとは、近親者が亡くなって1年以内の正月に出す年賀状の代わりになる挨拶状のことを言います。

一般的には年賀状の時期とは異なり、先方が年賀状を準備する前の11月下旬から12月上旬には届くようにするのが常識です。

喪中の意味とは

「喪」とは家族や親族が亡くなられた近親者の冥福を祈り、慶事(おめでたい行事)を避けて家で慎ましく暮らすことをと言い、「喪中とは喪が明けるまでの期間」を指すものです。

上述したように喪に服する期間は1年間が一般的で、この間は結婚式や祝宴の出席、参拝、お正月の年始参り、年賀状などを控えることが通例です。

喪中はがきの文例紹介

では実際に喪中はがきの文例を紹介したいと思います。

【サンプルその1】

今年 〇〇(祖父)が他界し喪中のため
年頭のご挨拶を差し控えさせていただきます
寒さ厳しき折から皆様のご健勝をお祈り申し上げます
平成〇〇年〇〇月

【サンプルその2】

新年のご挨拶を申し上げるべきところではございますが
亡き〇〇(祖母)の喪中につき失礼させていただきます
本年中に賜りましたご厚情を深謝いたしますとともに
明年も変わらぬご交誼のほどお願い申し上げます
平成〇〇年〇〇月

【サンプルその3】

本年〇月に父〇〇が〇〇歳にて永眠いたしました
ここに長年賜りましたご厚情に深謝いたしますとともに
明年も変わらぬご厚誼を謹んでお願い申し上げます
なお 時節柄ご自愛のほどお祈り申し上げます
平成〇〇年〇〇月

【サンプルその4】

落葉の舞う季節となりましたが いかがお過ごしでしょうか
本年〇月に祖母〇〇が〇〇歳にて永眠いたしました
平素のご厚情に深く感謝申し上げますとともに
皆さまに良い年が訪れますようお祈り申し上げます
平成〇〇年〇〇月

【サンプルその5】

〇月に義母〇〇が〇〇歳にて他界いたしました
本年中に賜りましたご厚情に深謝いたしますとともに
明年も変わらぬご厚誼のほどお願い申し上げます
寒さに向かう折から皆様のご健勝をお祈り申し上げます
平成〇〇年〇〇月

【サンプルその6】

本年〇〇(父)が〇〇歳で他界し喪中につき
新年のご挨拶を失礼させていただきます
本年中に賜りましたご芳情に深く感謝いたしますとともに
明年も変わらぬご厚誼のほど謹んでお願い申し上げます
皆様が健やかなる新年をお迎えになりますよう
心よりお祈り申し上げます
平成〇〇年〇〇月

※亡くなった旨の用語としては文例にあるように「他界」「永眠」が一般的ですが、状況によっては以下の用語も使われます。

「大往生いたしました」一般的には80歳を過ぎた場合に使われるとされますがこれは昔の年齢感覚ですし、ここ数年は長寿傾向にありますのでやはり90歳を目安にすべきです。

「急逝いたしました」「天寿を全うしました」この用語の解釈は大変難しいのですが、本来の意味は天寿は天から与えられた命を可能な限り生き続け、ある定めの日にその命を天に返す、となります。

ですからこの場合は「お蔭様で十分長生きをしました」と言った意味合いで使われることが一般的です。

喪中に年賀状の催促はあり?なし?

結論を先に申し上げますと、喪中であっても年賀状を受け取りたい気持ちがあればそれを伝えることは問題ありません。
喪中ですからこちらから年始の挨拶は出来なくても、親しい知人友人からの年賀状はいただきたい、と言う場合には以下のような喪中はがきの文面にしましょう。

【サンプル7】

こちらからは新年のご挨拶をお届けできませんが
皆様からのお年始状は励みにもなりますので
どうぞ例年どおりお送りくださいませ
寒さに向かう折からご自愛のほどお祈りいたします
平成〇〇年〇〇月

喪中はがきを出す際のマナーを忘れずに

喪中はがきを出す場合にはそれなりのマナーやルールがあります。
以下箇条書きに紹介したいと思います。

・喪中はがきは、年賀状をお送りできない理由をお知らせするものですから、近況報告(特に慶事的な内容)は書かないのが一般的です。

・喪中はがきの内容には「年賀」という言葉は使用しませんので、年始や年頭、新年などの言葉を用いるようにします。

・喪中はがきには必ず故人の名前と亡くなった日付を記すこと。享年を書くケースも多いですが、さらに故人との続柄を入れるのも忘れないようにします。

・喪中の範囲は配偶者、両親、兄弟・姉妹、実子、配偶者の両親、祖父母など、直径の血族が一般的です。

・喪中はがきを出す相手の範囲は、一般論としては年賀欠礼の挨拶状ですから、毎年年賀状を交換している方には出します。

また、喪中はがきを出す相手についてですが世間一般の慣習では、公私を分けて考え仕事関係先へは例年通り年賀状を出す場合が多いようです。

また故人とまったく面識のない友人などにも、例年通り年賀状を出す方も増えてきているようですから、この点はあまり深く考えなくてもあまり問題はありません。

故人との関係が深い方には喪中はがきを出すようにして、故人と面識がない、または故人の存在を知らない方には出さなくても良いと言った慣習に変わってきているからです。

喪中をお知らせしていない方から年賀状が届いた場合

喪中はがきを送らなかった方から年賀状が届いたりすることはようありますし、あるいは12月に入って突然の不幸で喪中はがきの送付が間に合わなかった場合などどうしたらいいのでしょう?

この場合は年始に松の内が明けたのちに「寒中見舞いはがき」を出すことが一般的です。

「寒中見舞いはがき」は、寒さが最も厳しい時期に相手の健康を気遣うためのはがき(あるいは手紙)です。

寒中とは二十四節気の小寒(1月5日頃)から立春(2月4日頃)までの期間ですので、その時期に届くように送るのが常識です。

寒中の期間を外して送るのは失礼ですから、くれぐれも寒中期間を間違えないでください。

さらに、寒中見舞いは年賀状と違って挨拶や近況を書くためのものですから、欠礼をお詫びし近況報告をしましょう。

このテーマのまとめ

そもそも喪中はがきとは、
「身内に不幸があったため新年のご挨拶(年賀状)をお送りできませんのでご了承ください」
と前もって相手に伝えるために送るものです。

喪中はがきが届けば相手方も、
「ご不幸があったのでは新年を祝う気持ちにはなれないでしょうからこちらからも年賀状を送ることは控えます」

と意思表示するまでもなく、喪中はがきが届いたら年賀状を送らないのが一般的な考え方として定着してきました。

それを理解した上で喪中はがきを出す時期であるとか、マナーを守って相手方に失礼にならないようにしたいものです。

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