ずいぶん前から「五月病(ごがつびょう)」と言う言葉が使われ出しましたが、五月病とは正式な病名ではありません。
新人社員や大学の新入生などに春先以降に見られる精神的な症状の総称です。
4月から新しい環境下において生活がスタートしますが、その環境で適応できないことで起因すると言われています。
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目次
五月病チェックは症状の表れ方で確認できます
五月病は大人だけの問題ではなく、小さい子どもにも表れることがありますから、小学校入学したばかりの一年生だって陥る可能性があります。
五月病の症状としては倦怠感や虚脱感等に襲われ、医学的には適応障害、軽いうつ病に該当することが多いです。
体調不良や気分が悪いといった異変が長く続く場合は、精神疾患の可能性もありますから要注意です。
では五月病のチェック方法ですか、以下チェック項目を挙げてみたと思います。
五月病10のチェック項目
1、朝目覚めたとき気持ちが沈んでなかなか布団から出られない。
2、出かける支度がおっくうでなかなか終わらない。
3、食欲が湧いてこない。
4、通勤(または通学)途中もあれこれ嫌なことばかり考えてしまう。
5、会社(または学校)が近づくにつれ、腹痛や頭痛動悸が激しくなり体調が悪くなる。
6、仕事もミスが増える(授業内容が頭に入らない)
7、休み時間も人と話すのが面倒になってしまう。
8、わけもなくイライラすることが多くなった。
9、頻繁に目まいがしたり、頭痛や肩こりがひどくなることがある。
10、夜なかなか寝付くことができない。
いかがでしょうか?あなたはいくつ当てはまりますか?
ちなみに3つ当てはまれば軽度、5つで中度、8つ以上当てはまるなら重度と判断できます。
五月病チェックの前に原因も知っておきましょう
五月病になる原因は人それぞれ違いますが、職場や学校での新しい環境へ適応できないことが一番の原因です。
環境とは対人間関係も含まれますが、環境が変わると精神的な緊張が続きますし、肉体的な疲労も知らぬ間に溜まって行きます。
それが徐々にストレスとなって行きますが、環境が変わって1ヶ月ほど経った頃にあるゴールデンウィークのお休みが大きなポイントになります。
つまり、休み中にそれまでの緊張がほぐれることでやる気が失われたり、気分が落ち込むことが原因とされています。
特に新入社員や大学生は、入社試験や入学試験などの大きな目標を合格できたという達成感もあり、心の中では半分燃え尽きた思いもあります。
それがきっかけで五月病になる場合もあります。
それでも無理をして頑張ることがストレスになってしまい、場合によっては自律神経の異常が引き起こり精神的にうつ的な症状や、身体にもダメージ的症状が現れ始めます。
五月病はうつ病?
五月病の症状はうつ病はじめその他の精神疾患に似ているため、
「五月病うつ病ではないか?」と不安になる方もいるかと思います。
しかし五月病の場合は「五月にかかる」と言われるくらいですから、一過性の心身不調と見てもいいかと思います。
5月を過ぎ新しい環境に完全に慣れることでストレスをあまり感じなくなくなり、夏を迎える頃には自然に治るとも言われていますから、そう言う意味では時間が解決するためにうつ病とは大きな相違点です。
とは言え、誰でも5月が過ぎたから治ると言う保証があるわけでもありません。
ハードにストレスがかかり過ぎたままでいると、五月病をきっかけに適応障害の症状が出たり悪化してしまう場合もありますから、時間が経っても職場や学校に通えなくなる可能性も否定できません。
精神的症状が悪化してしまうと、より深刻なうつ病などの精神疾患を引き起こすケースもありますから思い当る方はくれぐれも注意が必要です。
五月病チェックに該当するなら対策を考えましょう
五月病に該当する項目が3つ以上当てはまったら、やはり対策が必要になります。
ここに具体的な対策法を3点記載しますので、ぜひ実行することをお勧めします。
ビタミンを補うこと
最初にお勧めしたいのは「ビタミンを豊富に撮ること」です。
じつは人の身体はストレスがかかると、ビタミンを大量消費しているのです。
さらにお酒の付き合いが増えているならビタミンはもっと必要となります。
つまり五月病とはビタミン欠乏症と言っても過言ではありませんし、それが自律神経やホルモンバランスに悪影響を及ぼしますので体調不良になる大きな原因なのです。
具体的には以下のような食生活を意識することです。
2、豆腐や納豆と言った大豆食品を多く食べること。
3、牛や豚の赤み肉や鶏肉あるいは、小魚などの動物性蛋白質を多く食べること。
4、果物全般を必ず食べるようにすること。
これ以外の注意点としては「白湯を飲む習慣をつけて胃腸を整え体を温める」こと。
またなるべくお酒や甘いものあるいはジャンクフード類を控えるようにして、肉、野菜、果物中心にバランスの良い食事をすることです。
身体を温める習慣をつけましょう
人の身体は温まるとリラックス効果が生まれ、不思議なことに心もゆったりと落ち着いてくるものです。
ストレスがかかると人の脳は攻撃的になりやすく、それが長期間続くと体内エネルギーはどんどん外に放出されます。
当然体内の熱も同じように放出されやすく、どんどん冷めて行くのです。
ですから体を温めれば脳は攻撃的な働きが弱くなり、体を休めようとするのです。
たとえば入浴時でしたら「38℃から40℃のお風呂に15分ほどゆっくり浸かる」ようにしましょう。
飲み物でしたら生姜茶やハーブティーがお勧めですので、時間をかけてゆっくり飲めば芯から温まります。
音楽やスポーツでストレス発散
帰宅したらゆっくり入浴後に好きな音楽を楽しむことです。
音楽もまた心をリラックスさせてくれますし、ストレスが多少なりとも抜けてくれます。
また休日にはなるべく体を動かすようにして好きなスポーツがあれば、汗を流して気分をすっきりさせるのもとても有効な方法です。
適度な気分転換が五月病対策には大切になります。
ある方は午前中ジムでたっぷり汗をかき、午後から健康ランドの温泉にゆっくりと浸かることで五月病をクリアできたそうです。
また、溜まったモヤモヤな思いを人に話すことでも、ストレスは発散できることがありますから、抱えている悩みや不安をなるべく気のおける人に話すようにするのも方法です。
話しても解決しないから、と思わずに親しい友人や家族に心に抱えたいろいろな思いを話してみることです。
思いを吐露する(打ち明ける)ことで、意外に心が落ち着いて軽くなることが多いのです。
このテーマのまとめ
五月病はお話したようにほとんどの場合、一過性の心身の不調で数ヵ月で治ることが多いのですし、よく言われるのが「若い人の通過儀礼のようなもの」ですが、これは当たっていることが多いですね。
とは言え、五月病は医学的には適応障害に分類されるとする意見も多く、この病気は外的要因、内的要因によるストレスによって自分の処理能力がキャパオーバーする時に起きると言われています。
抑うつ気分や不安が主症状ですから、場合によっては会社に行けなくなる登校できなくなると言ったリスクもあり得ます。
五月病をあまり深く重く考える必要もないですが、甘く見ていると風邪をこじらせた時のような「重症化」にも繋がりかねません。
ケースバイケースで対処するようにしましょう。
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