「腋臭=ワキガ」とは、アポクリン腺という汗腺が原因で発生する、特有のツンとした臭い(におい)であり、体質的にアポクリン腺のある人だけが持っている特有の臭いを発します。

つまり、アポクリン腺のない人はどんなに大汗をかいても、非衛生的な状態であってもそれなりの体臭などは出ることがあっても「ワキガ」が出ることはないのです。

反面、アポクリン腺のあるワキガ体質の人はどんなに清潔にしていても、汗をかけばワキガの独特の臭いが出るということになります。

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ワキガ対策の前に・・ワキガとはどんなにおいか?

じつはワキガの臭いはその臭いを嗅いだ人独特の感じ方がありますが、一般的には「玉ネギ(の腐った)ツンとした刺激臭」と言われています。

あるいは、
・酸っぱい臭い・鉛筆の芯のような臭い・香料のクミンのような臭い・生乾きの洗濯物のような臭いなど、じつに多彩な表現方法があります。

いずれにしても決して好まれる匂いではありませんので、中には「あまりにも激しくムッとした臭いで、息もできない」とか「その人が部屋にいるだけで部屋中臭くなる」とか、辛辣な感想も聞かれるほどです。

もちろん「ワキガ」もまたその人の体質によって強い・弱いもありますし、臭いそのものもその人次第で変わることも確かです。

ワキガ対策の前に・・その原因を知ろう

ワキガの原因については上述したように、人それぞれの持つぞれのアポクリン腺の存在に鍵があると言うことです。

ワキガの原因となる汗が出るアポクリン線はほとんどない人もいれば大変多い人もいます。

つまりアポクリン腺が多い人はワキガ体質になってしまう確率が大変高いと言わざるを得ません。

ワキガは汗から生まれる?

またワキガの臭いは「発汗した時(汗をかいた時)に発生」しますが、汗をかいたばかりの時でしたら臭いはなく、汗をかいた後に汗の成分が皮膚表面の細菌と反応して臭いが発生します。

汗の水分が蒸発するタイミングで、そのワキガが拡散されると言うことです。

つまり、汗そのものは元々臭わないのですが、しばらくすると臭いに変わって行くのです。

ちなみに日本人のワキガ体質者の割合は、10人に1人で約10%ですが、欧米人ではワキガ体質の人割合は約80%となっていて、特に黒人はほぼ100%近くの人がワキガ体質だそうです。

ワキガ対策の前に・・そのチェック法

ワキガを心配するようでしたら以下のチェック法をご参考にしてみてください。

1、遺伝を疑ってみましょう~両親や兄弟にワキガ体質者がいませんか?~

ワキガは遺伝的な要素が非常に大きいと言われていますので、父親あるいは母親がワキガ体質ですと50%の確率で遺伝します。

仮に両親ともにワキガであれば約80%の確率で遺伝するとも言われています。

2、脇毛や体毛の量が多くないですか?

脇毛が多い人は、総体的にアポクリン汗腺も多くなる傾向がありますが、じつは脇の下からは主に臭い物質を豊富に含んだアポクリン腺の分泌物が出るためです。

また脇毛だけでなく体毛そのものが濃い人も同様でその中でも特に、陰毛や乳首周辺の体毛が濃い人の場合は、ワキガ体質の可能性が高くなるようです。

女性の場合は腋毛処理をしている方がほとんどですのであまり関係ないですが、脇毛の処理をするだけでもある程度のワキガ対策にもなるのです。

3、耳垢が湿っていませんか?

綿棒など耳掃除をした時に乾いた耳垢でなく、湿った耳垢がつくようですとちょっと危険です。

この場合はワキガの可能性が高いと考えられますが、耳垢が湿る原因として「耳の穴の中のアポクリン汗腺量が多い」と考えられるからです。

普通は耳の中には汗腺は存在しませんので、にもかかわらず耳の穴が湿った状態になっていると言うことは、アポクリン汗腺からの汗で耳垢が湿ると考えられるからです。

4、シャツや服の脇が汗で黄ばみませんか?

たとえばワキガ体質の人が白いシャツを着て汗ばんだ時に、脇の下が黄ばむことが少なくありません。

これもまたワキガ体質の方の悩みなのですが、ワキガのほかにこの脇の下の黄ばみがあります。

黄ばみの原因は汗にあり、ワキガ体質でない人であっても少なからずアポクリン汗腺はありますが、分泌される汗の量が多くないためワキガ特有の黄ばみになることは少ないもです。

ワキガの臭いの原因になるアポクリン汗には蛍光物質・色素・皮脂・鉄分といったものが含まれているために、これらが発汗してシャツに付着すると黄ばんでしまうのです。

人によっては臭いそのものよりこの黄ばみが悩みのタネと言う人もいるようで、この黄ばみもワキガの特徴的な症状だとされています。

5、大量に汗をかくいわゆる汗っかきさんではないですか?

一般的には、暑い日とか運動をしたあとだけ汗が出るのは当然ですし、むしろ代謝の問題でも発汗することは良いことです。

しかし、そう暑くもなく運動したわけでもないのに1日中ずっと汗が止まらない、脇の下が汗で湿ってると言う人は、脇の多汗症である可能性があります。

このような症状を多汗症と言いますが、ワキガ体質の人はこの多汗症を合併している場合が多いとされています。

ワキガ対策は・・これです

ワキガの対策はいくつかありますが、あまり時間がないからといってデオドラント商品を使いすぎるのはあまりよくありません。

皮膚上には肌を健康に保つために必要な細菌も存在しますので、デオドラント商品で必要以上に殺菌すると肌がボロボロになる危険があるためです。

デオドラント剤は頻繁に使い過ぎないように気をつけたいものです。

【ワキガの臭いを抑える3つのお勧めの方法】

原因を抑えれば、臭いを軽減することが出来ます。

1、殺菌して細菌を抑える方法
殺菌成分のあるクリームやロールオンタイプのデオドラント剤で、脇の下を殺菌する方法ですが、殺菌することで細菌の活動による臭いの発生を多少なりとも抑えることができます。
ただしやり過ぎには要注意です。

2、脇の下に汗をかいたと感じたらすぐに拭きとる方法
大切なことを汗をかいたた放置しておかないと言うことであり、トイレに行ったりして小まめに汗を拭けことがポイントになります。

汗をかいたら時間を空けずに、つまりワキガになる前に抑える方法です。

3、汗が出るのをなるべく抑える方法
汗を抑えることも、当然ですが臭いには有効ですから制汗剤の使用もお勧めできます。

制汗剤の作用としては、細かい粉末で汗腺を塞いで汗を抑えるタイプのものや、化学的な刺激で汗腺を収縮させて汗を抑えるタイプのものとがあります。

サラサラ感があって爽快にもなりますが、先ほどご説明したようにこれもまた発汗作用に支障をきたすことになるので、使い過ぎにはご注意ください。

4、衣服専用の防臭剤を使う方法

細菌では衣類専用の防臭剤が販売されていますので、こういった商品を活用するのも一つに方法です。

仮にワキガが発散されても衣類が拡散を防ぐと言うことで、衣類から臭いが出ていかなければ周囲の人にも気付かれないものです。

デオドラント剤や制汗剤とこういった防臭剤をうなう組み合わせて活用するのも方法です。

ワキガ除去手術はお勧めできる?

ワキガを除去する手術もよく耳にしますが、これはワキガの程度によってさまざまな方法があるようです。

たとえば軽度の場合でしたら、塩化アルミニウム液などの塗り薬や飲み薬で臭いを防ぐワキガ治療もありますし、
手術するまでもない中度のワキガなら、ボトックス注射などの治療もあります。

仮に重度の場合ですと、皮下組織吸引法や皮下組織削除法と言った術式がありますが、ここで問題になるのが「術後臭」です。

術後臭とは文字通り「手術後に発症する体臭」のことですが、ワキガを抑えるために手術したにもかかわらずまた違う種類の臭いが出てきてしまう症状のことです。

この術後臭が出てしまっては、何のために手術をしたのか分かりません。

もちろんすべてのケースではないですが、この術後臭というのはよく耳にしますのでもし手術を考えるようなら、医師とよくよく相談されることをお勧めします。

このテーマのまとめ

ワキガに悩む人は年齢や性別に関わらず多いと言われていますし、比較的世間一般にもよく知られているものです。

しかしちょっと驚くべき情報としては「ワキガは一部異性に好まれる傾向がある」とも言われているのです。

本能的に臭い(この場合は匂いですか)で異性の相性を見極めていた動物としての名残とも言われているのです。

いずれにしても、ワキガも体臭の一種ですし、こういった話はともかくエチケットとしての対策は大切なことですから、くれぐれもご用心ください。

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