先日近所の3歳になる子供が花火をしていて、
右手人差し指付け根と手の甲に火傷を負いました。

ご両親が若いご夫婦と言うこともあって、
火傷の処置に困って我が家に助けを求めてきたのです。

と言うことで今日は、
「子供が火傷した場合の処置」についてお伝えしたいと思います。

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子供が火傷して水ぶくれになったら!

まずお伝えしたいことは子供に限らず、
「火傷をしたら流水で冷やす」と言うことです。

これは流水の処置が早ければ早いほど効果的ですから、
火傷をしたら一刻も早く冷やすということを、頭に入れておきましょう。

流水が一番の理由

冷やす場合でも流水が良いと言われるのは殺菌代わりになるからです。
氷水で冷やすより安全なのですね。

またアイスパックなどで冷やすと、水ぶくれを潰しかねないので良くありません。

子供の火傷は流水で処置

もう1つ重要なことは子供の火傷は大人とは違う、と言うことも忘れてはいけません。

その理由ですが、大人の皮膚に比べて子供の皮膚の厚さは半分程度なのです。

さらに皮膚下水分量は80%でとてもデリケートですから、万一火傷をするとドンドン水分が失われてしまい、脱水症状になりやすいのです。

また、火傷によって血管内の水分が大量に出てしまいますので、血液量が急激に少なくなって血圧も急激に低下しやすいということも忘れないでください。

もっと恐ろしいことは火傷した場所から細菌が入り込むと、細菌に対する抗体ができていない赤ちゃんや小さい子供の場合、細菌が体内に回ってしまいます。

そうなるとショック症状を起こして、場合によっては命の危険もあるのです。

火傷の症状は2種類あります

なお火傷をして水ぶくれになる状態は専門的には「Ⅱ度熱傷」以上です。
この「Ⅱ度熱傷」とはその深さによって「浅達性」「深達性」の2つに分けられます。

浅達性とは火傷による損傷が真皮の浅い部分にとどまっている状態で、やや赤みを帯びた水ぶくれとなって強い痛みが出るのが特徴です。

しかしこの場合は適切な処置をすれば、10日前後で赤みも消えて完治します。

深達性の場合は火傷によって損傷が真皮の深い部分にまで達している状態で、完全に赤みを帯びて水ぶくれの下にある皮膚が白くなっています。

この場合感覚神経にまで損傷していて、むしろ痛みを感じることが少ないのです。

もちろん適切な処置をすれば、1ヵ月程度で完治しますが火傷の赤みが消えるまでには相当な時間がかかります。

水ぶくれの適切な処置法

・前述のように流水で冷やしますが、コツとしては直接火傷部位に勢いよく水をかけるのはやめて、火傷した場所の周りに水が当たるようにすることです。

衣類を着用している場合には、無理に衣類脱がそうとせず、衣類の上から流水をかけて冷やすことです。

・流水で冷やす時間の目安はおよそ20~30分程度までで、冷やし過ぎすると子供の体温を下げ過ぎてしまうことになりかねません。
子供の様子を見ながら、冷やすことが大切です。

子供が火傷した場合の処置のコツ

流水で冷やした後ですが、水ぶくれが出来ていたとしても決して潰さないことです。

清潔なガーゼなどをあてて、上から軽く包帯でガーゼがズレないように巻いておきます。

この時注意したいのは、市販薬を塗らないことです。
たとえそれが、火傷の薬として効能が書かれていたとしても、です。

子供の火傷の痕が残らない治し方とは

火傷をなるべく早く完治させるためにも、あるいは火傷の痕を残さないためにもなるべく早く皮膚科を受診させてください。

痕が残らないためには今お話してきたことを守って、水ぶくれは決して潰さないことがキーポイントになります。

また先ほどの市販薬の件ですが、じつは市販の塗り薬やあるいは消毒液などを塗ってしまうと、火傷の症状が悪化する恐れがあるのです。

または病院で、火傷の正しい診察がしにくくなることがあります。
「火傷した患部を十分に優しく冷やすこと」が火傷の痕を残さない最大のコツです。

このテーマのまとめ

子供の火傷は痕が残るのが一番心配ですから、一刻も早く流水で冷やして病院を受診すること。

これが大原則であることを念頭に置いておきましょう。

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