柿の実が赤く色づき始めると、秋が深まっていることを実感しますね。
私が田舎にいた頃は、通学路にある柿の実が甘いかあるいは渋柿かで、通る道も変わったことを覚えています。

今日は渋柿の渋抜き法や柿の見分け方について、お伝えしたいと思います。

スポンサーリンク

渋柿の渋抜き法とは焼酎が一番?

ところでこんなことわざご存知ですか?
「柿が赤くなると、医者が青くなる」

その意味は柿は大変栄養価が高いからであり、レモンやイチゴと比較してもそん色のないほどビタミンCが、豊富に含まれているからです。

また柿は、私のようなお酒飲みタイプには持って来いの果物で、その理由はお酒の飲み過ぎで胃腸や肝臓へ負担がかかった二日酔いの時や、逆に飲む前に食べておくと柿に含まれるビタミンCと渋み成分のタンニンが、なんと血液中のアルコールを外に出してくれる働きがあるのです。

そんな栄養価の高い柿ですが、渋柿だけは絶対そのまま食べることはできません。

渋柿をひと口でも頬張ったら最後、数時間は口の中や舌先がバカになってしまいかねません。

渋柿に焼酎(ホワイトリカー)を塗ると甘くなる

私が田舎にいる頃に母がやっていた渋柿の渋抜き法ですが、これは全国共通の渋抜き法のようです。

用意するものとしては柿20個程度に対して、
・25度以上の焼酎を用意しますが、できれば梅酒の元であるホワイトリカー(アルコール度数35度)をボールなどに180~200CCほど注いでおきます。

・柿を並べる段ボールにビニールを広げておきます。
(柿の数が少ない場合は、大きめのビニール袋だけでも構いません)

では具体的なやり方ですが、
1、まず渋柿をきれいに拭いて、ヘタに木の枝がついていたら取り除いておきます。

2、次に柿を逆さまにして「ヘタの部分だけ」ホワイトリーにチョイチョイと浸します。

3、柿を上向かせてビニールを広げた段ボールに、並べて行きます。

4、並べ終わったら空気が入らないように、ビニールで包み込んで輪ゴムで口を縛ります。

5、段ボールを閉じて、なるべく湿気が少ない場所に置いておきます。

この状態で柿の大きさやリカーを浸した量にもよりますが、早ければ5日ほど、遅くても10日ほどで柿は甘くなっています。

なおアルコールは度数の高いブランデーでも、美味しく甘い柿になるとのことです。

渋柿を渋抜きして甘くする方法その他として

上述したアルコールによる渋抜き法以外ですと、渋柿を干し柿にする方法がおすすめですね。

渋柿の渋抜きとは?焼酎で甘くする方法が一番?見分け方ってある?

【干し柿にする方法】
これは私も何度も手伝いましたが、渋柿の皮をきれいに剥いてからヘタの部分に丈夫な糸を巻き付けて、軒先などに吊るして天日干しにする方法です。

やや時間はかかりますが2週間程度で、甘い柿に変身してくれます。
ただ干し柿の場合は食感が固くなりますので、好みによってお試しください。

渋柿の渋抜きをやる前に、見分け方も大事ですが・・

甘い柿と渋柿の見分け方については、私も興味があって母に聞いたりネットで調べたりもしたのですが、結論から言いますと、

「柿の外見から(見た目)甘い柿か渋柿か判別するのはほとんど不可能」と言うことなのです。

柿を切ってみて断面に黒い斑点が見られるものは甘い柿である、という話もありますがこれも例外があったり、黒い斑点が少なかったりと完全な見分け方ではないのです。

柿はすべて渋柿であるという事実

じつは柿は熟さないうちは、すべて渋柿であるということをご存知でしたか?(私は知りませんでした)

そして完熟すると甘くなる柿と、完熟しても渋いままの柿があると言うことなのですね。

その昔甘くなった柿を接ぎ木をして、甘い柿の実になる木に育てることを繰り返したので、甘い柿が市場にまで出回るようになったとのことです。

と言うことで、柿を外見から見て渋柿であるかどうかは判断が付かないということで結論付けましたが、試す方法としては柿の一部分にペティナイフなどで実を削ってみて、それをひと舐め(あくまでひと舐めですよ)してみることです。

渋柿の渋みはハンパのないものですから、それだけで舌先にエグイほどの渋みが残るはずです。

そして渋柿と判別できたら、上述したような渋抜き法で甘い柿に変身させることが一番の方法ではないでしょうか?

このテーマのまとめ

「柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺」
柿はまさに秋の果物の代表格ですが、甘い柿でも食感がリンゴのようにシャリッとしたものが好きな人もいれば、やや熟しすぎて実がトロっと柔らかくなったものが好きな人もいます。

また、干し柿の固い食感が好きな人もいれば、同じ干し柿でもあんぽ柿のように柔らかいものが好きと、好みは千差万別です。

栄養価の高い柿を食することができるのも、晩秋の一時期だけですから、甘くて美味しい柿を堪能したいものですね。

スポンサーリンク